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1on1ミーティングにて話題がないときにどうするのか?

1on1ミーティングを実施していると、「部下からの話題がなくなる」という状況に陥りがちです。部下中心の場といわれる施策にも関わらず、「話題がない」と言われてしまった場合、どのように対処するべきなのでしょうか?

1on1ミーティングにおいて話題がなくなる現象とは?

「話題がない」という現象を部下視点で細かく分けてみると2つに分類されることがわかります。

  • A 話したいことがない
  • B「上司に」話したいことがない

Aの『話したいことがない』は、相談をしたい事項や解決をしたい事項、1on1ミーティングをどのように活用して良いかがわからないという悩みと言えます。一方、Bの 『「上司に」話したいことがない』は、悩みや課題がないわけではないものの、上司に対して相談をしたい事項や解決をしたい事項が見当たらないという状況と言えます。一見すると混同されがちなこの2つの課題について、それぞれどのように対処していけば良いのでしょうか?

「話したいことがない場合」の要因と対処法

話したいことがない場合もいくつかの要因に分かれます。

  1. 期待を正確に伝えられていない
    どのようなテーマでの対話を実施してほしいのか?という期待を伝達できていないことによって、正確にテーマを選定できていない可能性があります。この場合は、人事導入者もしくはマネージャーから、どのようなテーマで話すべきか?を選定していく必要があります。
  2. 緊急度の高いテーマに囚われている
    緊急度の高いテーマは話す必要があるため、テーマとしてあがりやすいと言えます。
    しかし、緊急度の低いテーマは、「話した方がよい」ものであり、自発的に対話テーマとして出しにくいものともいえます。しかし、そのテーマをいざ話してみることで、仕事のレベルが大きく跳ね上がる可能性があります。
    具体的には、今後のキャリアや成長に向けた相談やフィードバック、働き方の相談などが挙げられます。このようなテーマについて、部下が事前に思考できると、1on1がより有益に働いていくと考えられます

この要因を踏まえた場合、「1on1ミーティングをどのような場として活用していくのか?」というすり合わせを上司部下間ですり合わせることで、一定の解決が見られる可能性があります。
具体的な対話テーマはこちらを参照してください。

「”上司に”話したい話題がない場合」はなぜ起きるのか?

『「上司に」話したいことがない』という状況が発生する背景は、仮にその話題を伝えた場合の想定される結末がネガティブor現状維持になると感じている可能性が高いと言えます。例えば、

  • 例) この人に意見を言っても、"どうせ"指摘をされるだろう(コミュニケーションの問題)
  • 例)この人に相談をしても、"どうせ"良い示唆はでないだろう(能力の問題)

等の感情です。これらの感情があることで、「上司には話さない」という行動をとってしまいます。
この「どうせ」という感情は過去の体験から引き起こされるものであるため、過去の体験(1on1以外の時間も含む)により、話さないという選択をしている可能性が高いです。

あなたに話したいことがないの対処法

対処法1: 長期的な視点で、上司のマネジメント能力を底上げする

結論として、短期的に解消するのは難しく、長期的な視点をもって上司のマネジメント能力の引き上げに取り組む必要があります。

成人発達理論


成人発達理論を参考にすると、人間の成長は2つの方向性があると言われています。

成人発達理論について詳しく知りたい方はこちらの記事へ
「垂直的成長」と言われる視点の引き上げが起こることで、コミュニケーションの問題が解消されやすくなるケースが見られます。ただし、この場合1つの発達段階の成熟を促すだけでも数年単位の月日がかかると言われているため、時間をかけて成熟していく必要があります。
一方、「水平的成長」と言われる成長は、マネージャー側の知識やスキルの獲得のことを指すため、相談に乗ることのできる課題や問題の範囲を広げ、能力の問題を解決することができます。
いずれにしても、本質的な解決を目指す場合は、1on1だけで切り取るのではなく、根本的な能力開発やコミュニケーションの取り方から向上させていく必要があります。

対処法2:相互理解を深め、関係の質を高める

些細な誤解があることによって、相談しづらい関係性が生まれているケースもあります。
例えば、指摘が多くなってしまう上司がいた場合、上司としては良かれと思って実施していることも、部下からすると拒絶反応に近いものになってしまう可能性があります。他にも、無意識に部下は文面で報告をしているものの、本当は上司は口頭で報告が欲しいため、コミュニケーションが二度手間になっているケースなども考えられます。
このような些細な違いをすり合わせることで、より相談しやすい関係性を構築していくと、上司に相談したい事項も徐々に増えていくと考えられます。

「話すことがない」を放置しないように

1on1で「話すことがない」と言われる状態が続いた場合、もしかするとマネジメントの改善が必要になっている可能性もあります。そのヒントを放置せずに、よりよい状況を創り上げるきっかけにしていきましょう。