目的別1on1ミーティングの質問例

1on1ミーティングの中で、コーチング的なアプローチをしつつ、部下の意見を引き出したいと考えている一方で、具体的にどのような質問をすればよいのか、と悩んでいるマネージャーの方々は多いのではないでしょうか。
当然ながら自然な関心事から生まれた質問を出せると良い一方で、いくつかのコツを押さえた上での質問を形から理解していくことで、マネージャーの質問力自体を底上げすることも可能です。一体どのような質問を実施することが、能力の引き上げに繋がるのでしょうか？

その回の1on1の目的を確認する

1on1ミーティングには様々な目的が存在していますが、コーチングが有効に作用する場合の目的は大きく分けて3つに分類されます。

成長を促す質問

成長を促す質問の代表例が、内省支援の質問です。
内省は、本来「自分自身と向き合い、自分の考えや言動を振り返り、気付きを得る」ことですが、
人格的に未成熟な段階で一人で内省を実施しても有益な効果が出づらいと言われています。

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そこで、1on1ミーティングが部下中心の場だからこそ、
質問という手段を用いて、自身の振り返りを支援することはマネジメント上有効な手段の一つと言えます。

成長（内省）を促す質問例

• 仮に、反省点があるとしたら、どこをどうすれば良かったと思いますか？
• 仮に、客観的に自分を見るとしたら、周囲から見てどういう風に映ると思いますか？
• 今回の経験にタイトルをつけるとしたら、どのような名前になると思いますか？

相互理解を促す質問

相互理解は、マネージャーと部下が良好な関係のもと仕事を進めていく上でとても重要なポイントです。
仕事を進める上での癖や本人が認識している強みと仕事内容、実は苦手にしているタスクやそれに対するマネージャー側の認知など、
これらのミスマッチが解消されると、心理的安全性が高まるだけではなく、仕事のやりやすさがあがり、生産性の向上に繋がります。

相互理解を促す質問例

• 振り返ってみて、自分自身が一番モチベーションがあがる仕事はどんなものですか？
• もしもあったら教えて頂きたいのですが、実は苦手だったり、不得意で困っている仕事や状況はどのようなものでしょうか？
• マネジメント上のコミュニケーションで、ここに配慮してほしいというポイントがあったら教えてください

問題解決を促す質問

業務の課題の相談や困りごとの話題は1on1の中でも中心的な話題の１つです。
自律型人材の育成が求められる中で、本来は部下自身の力で問題を解消をさせたい一方で、
部下の業務推進力次第では、自分ひとりでの問題解決が難しい可能性があります。
その場合、内省時の成長支援と同様に、上司側からの質問という手段を用いて、問題解決能力を引き上げていく支援が有効です。

問題解決を促す質問例

• そもそも具体的にどのようなポイントに課題を感じていますか？思いつく限り挙げてみましょう。
• それらの課題の背景にある原因や要因は何でしょうか？
• どのような手段でそれらの原因や要因が解決できそうでしょうか？

目的に応じて質問は変わる

その1on1における目的によって、有効となる質問は異なります。自身が考えている目的を明確化し、それに適したも質問をしていくようにしていきましょう。