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1on1ツールとは?導入のメリットと注意点

こんにちは、TeamUp編集部です。

今回は、1on1ツールの導入を検討されている方向けに、1on1ツールの特徴や注意点をご紹介したいと思います。

1on1ツールとは?

1on1ツールとは、1on1ミーティングのスケジューリング、事前準備、実施状況や会話ログの管理などが行えるツールです。1on1ツールとしてメインに開発されているものと、人事評価ツールの一部機能として備わっているものがあります。

例えば、私たちが開発しているTeamUpでは、社員が1on1ミーティングを実施した後にこのような会話ログが提出されます。

1on1ツールのメリット

現場の一次情報が得られる

1on1ツールによって直接共有された現場の声は、口頭で伝達されるよりも早くて正確です。退職相談を受けてはじめて現場の課題を認識するといった、後手に回った状態を防ぐことができます。

もちろん、会話内容が蓄積されるようになったからと言って、常にすべての状況を見なければいけないわけではありません。一方で、社員からの相談や異動・離職など、イベントがあったときに確認できる1on1ミーティングログは、心強い参考データとなります。

公開範囲を細かく設定できる

ここは、表計算ツールやドキュメント管理ツールとは大きく異なるポイントです。

1on1ミーティングでの会話内容は、クローズドすぎても状況を把握できないし、無闇に公開してしまっては社員のプライバシーを守りきれないという、とても扱いが難しい情報です。

一つ一つ手作業で共有設定を管理することもできますが、作業量は膨大です。1on1ツールはそのようなセンシティブさに考慮している場合が多く、組織構造に従った共有設定ができることが特徴です

現場の負荷を減らすことができる

1on1ツールには、現場で発生する負荷を軽減し、対話の時間に集中するための工夫があります。

例えば、フォーマットを会社側で指定する機能がありますが、それによって1on1ミーティングがはじめての上司でもある程度のクオリティを保つことができます

また、自動繰り返し設定などを使用すれば、毎度スケジューリングする必要が無くなったり、記入シートの新規作成を自動化できたりします。中にはカレンダーツールと連携ができるものもあります。

1on1ツール導入の際の注意点

メリットの多い1on1ツールですが、ただ入れっぱなしの状態ではなかなか定着しないという問題もあります。

1on1ツールの活用方法は明確に

ツールの操作方法はもちろんですが、全社的にどのような位置付けをしているのか、どのように活用するつもりなのかを説明することが重要です。

例えば、部下の立場だと、話した内容が筒抜けになったり、評価につながったりしないかなどの不安を感じたりするかもしれません。それらに対する方針をきちんと共有することがおすすめです。(評価にはつなげずに導入される場合がほとんどです。)

上司に対しては、ツール活用の期待値を伝えると良いでしょう。1on1ミーティングを継続してもらうことの方が重要なので、ツールの活用に対してはハードルを下げて設定しておきます。例えば、「ログの内容は5分程度で書けるもので十分です」などの目安を決めておくと、精神的な負担を取り除くことができます。

現場の声を放置してしまうと、不信感につながる

これは、1on1ツールを導入し、しばらく運用した後の注意点です。

悩みや課題を吐き出せる時間が確保されることそれ自体が、社員に対し良い影響を与えるものではありますが、それらが会社に無視され続けると今度は不信感につながる危険性もあります。

ツールを入れたとき、コミュニケーションの対象範囲は「上司部下間」だけではなく「組織全体」に変わります。人事や経営者、上位の役職者などの総力戦で、対応できるものは対応し、できないものに関しても出来るだけ誠実に事実を伝えることが重要です。せっかくの組織全体のコミュニケーション活性施策ですので、現場へのリアクションを大切にしましょう。

1on1ツールは文化づくりのキーになる

1on1ツールには気をつけなければいけない点があるものの、うまく活用できると、対話やフィードバックの文化をつくる中心的存在になります。

組織のコミュニケーションに課題をお持ちの方は、ぜひ検討してみてください。